【都】都市伝説: 携帯電話の呪縛

スマホに潜む現実都市伝説の交差点


レイジ「なあハルカ、携帯電話の呪いの都市伝説の話って聞いたことある?」

ハルカ「うん!もちろんあるよ!番号かけると呪われるとか、変なメッセージが届くとかでしょ?」

レイジ「そうそう。090-4444-4444とか、あと海外の話とかもあるじゃん。オレ、深夜にスマホ見るのちょっと怖くなったんだよな」

ミヤコ「それ、いわゆる“携帯電話の呪縛”ってやつね。都市伝説の中でも広がりやすくて、人間の不安心理とテクノロジーが結びついた典型なの」

ハルカ「やっぱりミヤちゃん、詳しい~!ちょっと深堀して教えてよ」


“死の番号”090-4444-4444とは?


ミヤコ「まず日本で一番有名なのは、“090-4444-4444”って番号。『死死死死』って数字が並ぶから、縁起悪いって言われてきた番号ね」

レイジ「なんか昔、かけたら変な声が聞こえたとか、すぐに死んだとか言われてたよな」

ハルカ「しかもその番号、実際にあったって聞いたよ?実在したってこと?」

ミヤコ「うん。実際にドコモのプリペイド携帯用の番号として存在してたの。その番号を使った人が次々に亡くなったって噂も広がったけど、公式に関連性があるって証拠は出ていないわ」

レイジ「でも不思議じゃん?使った人が死ぬって、ちょっと偶然にしちゃ多すぎる気がする」

ハルカ「人の噂ってどんどん大きくなるしね。たとえば誰かが不幸な目にあったとき、その人がその番号を使ってたら、それが理由って決めつけられたり」

ミヤコ「その通り。これは“因果関係の錯覚”って言われてる心理作用のひとつね。“番号を使ってた”と“死んだ”が無関係でも、並べると因果があるように思えてしまうの」


韓国版の「呪いの携帯番号」010-4444-4444


レイジ「日本だけじゃないんだよな。オレ、韓国にも同じような番号あるって聞いた」

ハルカ「うんうん。“010-4444-4444”っていう番号でしょ?あたしネットで見た!」

ミヤコ「それも実在したの。“死亡した大企業のCEOが使っていた”とか“犯罪組織に関係があった”とか、いろんな噂が飛び交ってたわ」

レイジ「じゃあ都市伝説ってより、リアルに事件が関係してたのか?」

ミヤコ「そう見えるかもしれないけど、それも憶測が多いの。実際には、その番号が新しい人の手に渡るたびに“その人物が亡くなった”という報道が何件か続いた。だけど、それが番号のせいかどうかは分からないわ」

ハルカ「たしかその番号、しばらくして通信会社が凍結したんだよね?」

ミヤコ「そう、あまりにも噂が拡がったから、会社側が“安全のために停止する”って対応を取ったの。でもそれがまた“やっぱり呪いだったんだ”って逆に信憑性を強める結果になったのよ」


なぜ“番号”が怖くなるのか


レイジ「でもさ、番号ってただの数字じゃん?どうしてそんなに不気味に感じるんだろ」

ハルカ「やっぱ“4”のせいじゃない?『死』に通じる音だから」

ミヤコ「それも一因だけど、もっと根本的なのは“個人に直結してる道具”ってところにあると思う。携帯電話って、自分と外の世界をつなぐプライベートな回線よね。そこに異常なものが介入してくるっていう不安...」

レイジ「つまり、スマホに“幽霊”が侵入してくるみたいな?」

ミヤコ「そう。特に夜中に無言電話や着信があると、人は“何かがある”って勝手に想像してしまうの。実際は間違い電話でも、時間帯や状況によって“呪い”や“霊”のせいにされやすいってことね」

ハルカ「なるほど~。でもそれって、電話だけじゃなくてLINEとかでもありそうじゃない?」

ミヤコ「まさにそうなの。今では“呪いのLINEメッセージ”とか、“見たら死ぬ動画”みたいな形にも変化してるわ」


チェーンメールからLINEの呪いへ


レイジ「そういえば、小学生の頃に“このメールを10人に送らないと不幸になる”ってチェーンメールが回ってきたことあったわ」

ハルカ「懐かしい!でも今だとメールじゃなくてLINEのチェーンスタンプとか、そういうのになってそう」

ミヤコ「その流れは、まさに“携帯電話の呪縛”の進化系ね。昔はメール、今はLINEやSNSで同じような構造の噂が広がるわけ」

レイジ「しかも画像つきで“この写真を見た人は…”ってやつ、めっちゃ怖い」

ハルカ「あたし、あれ保存しちゃうタイプなんだよね。で、後から見て後悔するの」

ミヤコ「でも、あれって拡散による心理操作なの。見る人の想像力を利用して、“本当に何か起きるかも”って思わせるように設計されてるから」


実際に起きた事件との関連性


レイジ「でもさ、実際に呪いっぽい事件って起きてるの?」

ミヤコ「いくつかあるわ。たとえば2000年代前半に、“メールの呪い”を信じた人が実際に自殺してしまった事件があった。これは単なる都市伝説の影響だけじゃなくて、その人の心の状態も関係してたと思うけどね」

ハルカ「ネットリテラシーが低いと、都市伝説を“現実”と受け止めちゃう危険ってあるよね」

ミヤコ「そう。そして2004年には、ある女子中学生が“幽霊の画像”を見たあとに異常行動を起こしたって報道もあった。これは科学的に原因は解明されなかったけど、“デジタルと精神の関係”が問われるようになったのよ」

レイジ「怖いけど、なんか考えさせられるな…」


テクノロジーが生み出す“現代の怪談”


ハルカ「要するに、携帯とかスマホって“新しい怪談の舞台”ってことか!」

ミヤコ「その通り。鏡の中の幽霊とか、井戸の中の貞子みたいな昔のモチーフが、今は“スマホの画面”や“音声”になった。怖さの入口が時代とともに変わっただけなの」

レイジ「つまり、“スマホ=呪い”じゃなくて、“スマホを使った怪談”ってことか」

ミヤコ「そう。“人の恐怖心”がテクノロジーに投影されてるだけ。でもそれが現実に影響を与えるのが面白くもあり、怖いところね」


フィクションと現実の境界線


ハルカ「ってことは、全部ただの噂?じゃなくて、信じる人がいるから成り立つって感じ?」

ミヤコ「その通り。“信じる力”が、噂に命を吹き込むの。そして多くの人が同じ物語を共有すると、それが“現実味”を帯びてくるの。携帯の呪縛はその典型ね」

レイジ「じゃあさ、都市伝説って、ある意味“集団で作るホラー小説”みたいなもんかもな」

ハルカ「それ、めっちゃ面白い例え!あたしたちもそのホラー小説の読者ってだけじゃなくて作者側にもまわってるのかも!」

ミヤコ「でも気をつけてね、ハルカ。こういう呪いって“信じた時点で完成する”とも言われてるから」

ハルカ「ちょ、ちょっとやめてよ、ミヤちゃん…そんなこと言われたら、あたし今夜スマホ見れないじゃん!」

レイジ「オレも絶対マナーモードにして寝るわ…」


“呪縛”という名の警告メッセージ


ミヤコ「でも本当の意味での“携帯電話の呪縛”って、テクノロジー依存への警告なのかもしれない。四六時中スマホを見て、SNSや通知に縛られてる現代人の姿が、そのまま“呪縛”という言葉に置き換えられてるのよ」

ハルカ「確かに…スマホに縛られてるって、呪いと似てるかも」

レイジ「そう考えると、呪いって外から来るんじゃなくて、自分の中にあるのかもな」

ミヤコ「その通り。“何を信じ、何に縛られているか”を考えることが、呪いを解く鍵になるの」

ハルカ「よーし、今日からあたし、寝る前にスマホ見るのやめる!って言いたいけど…やっぱり怖い動画だけ見ちゃうかも!」

レイジ「全然やめる気ねーじゃん!」

ミヤコ「ふふ。まあ、何事もほどほどが一番かもしれないわね」

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