【都】都市伝説: 口裂け女

 口裂け女って何者?都市伝説の正体に迫る


ハルカ「ミヤちゃん、レイくん!今日のネタはさ、都市伝説と言ったらコレっていう超ド定番なんだけど、外せないやつにしようと思ってる!」

レイジ「おいハルカ、それってまさか…」

ハルカ「そう、口裂け女!!」

レイジ「うわああああ…やっぱそれか…。帰り道怖くなるやつじゃん…」

ミヤコ「安心しなさい、レイジ。ちゃんと話せば、怖さより面白さが勝つかもしれないわよ」

ハルカ「ってことで、ミヤちゃん解説よろしく!どこから始まったの?この話!」


噂の始まりと基本設定


ミヤコ「口裂け女の話が爆発的に広まったのは、1970年代の終わり、特に1979年頃の岐阜県が最初って言われてるの。でも実際にはもっと前から、似たような話が日本各地にあったのよ」

ハルカ「えっ、70年代ってことは、あたしたちの親世代が子どもの頃ってこと?」

ミヤコ「人によってはもしかしたら、おじいちゃん・おばあちゃん世代かもね」

ハルカ「そっか、50年近く前だもんね」

レイジ「ってか、岐阜発祥って…、なんでそんなピンポイントな場所なんだ?」

ミヤコ「これはね、新聞や雑誌、ラジオで取り上げられたのがきっかけ。『マスクをした女が子どもに“私、きれい?”って聞いてくる』って噂が一気に広まったの」

ハルカ「あー、あの有名なセリフだ!」

レイジ「“私、きれい?”って聞かれて、“きれいです”って答えたらマスク取って“これでも?”ってくるやつだろ…やめてくれよ…」

ミヤコ「そう。“きれい?”に“はい”って答えると、口を裂かれる。逆に“いいえ”って言っても追いかけられて殺される。だから、どう答えてもダメってところが怖さのポイントなのよ」


口裂け女の姿と行動パターン


ハルカ「でもさ、なんで口裂け女ってあんなに特徴的な見た目なの?マスクに赤いコート、長い髪って、超テンプレな感じ」

ミヤコ「それは“現代の妖怪”としてのアイコン性なのよ。マスクをしてるのは整形手術や外見コンプレックス、あるいは伝染病の象徴。赤いコートは目立つけど、血のイメージとも重なる。髪が長いのは古典的な幽霊のイメージと繋がるのね」

レイジ「でもマスクって当時そんなに一般的だったっけ?」

ミヤコ「それが面白いところで、70年代後半の日本では風邪予防でマスクをする人もいたけど、今みたいな感染症対策ではなかったの。それなのに、マスクが“何か隠している”っていう不気味さを出すアイテムになってたのね」

ハルカ「そっか、なるほど!つまり、普通いても変じゃないけど、でもやっぱり『なんかおかしい』っていう絶妙なデザインだったってことね!」


対処法のバリエーションと変化


ハルカ「でもあたしさ、“ポマード”って言えば逃げられるって話、よく聞くんだけど、アレなに?」

ミヤコ「それも70年代後半の噂の中で出てきた要素ね。ポマードってのは整髪料の一種で、口裂け女がそれを嫌うっていう話。『ポマード、ポマード、ポマード!』って3回唱えると逃げていくの」

レイジ「なんでそんなのが有効なの?おまじないみたいだな」

ミヤコ「説はたくさんあって、例えば、彼女が生きていた時にポマードの匂いの男に傷つけられたとか、ポマードの匂いがトラウマだったとか。でもどれも都市伝説の中での後付けの理由に過ぎないのよ」

ハルカ「あとは、“きれい”って答えたあと、“ふつう”って返すと助かるとか、アメ玉をあげると満足して帰るとか、いろいろあるよね」

ミヤコ「そう。都市伝説ってのは語られるうちに改変されていくもの。地域によって対処法も違ったりするのよ」


実際に起こった社会的影響と事件の影


ハルカ「都市伝説ってだけじゃなくて、実際に社会を動かしたって聞いたことあるんだけど?」

ミヤコ「ええ、1979年には全国的に小学校で集団下校が行われたの。警察もパトロールを強化したし、マスコミも取り上げまくった」

レイジ「そんなに本気で信じられてたのか…?」

ミヤコ「うん。ある意味、社会現象だったのよ。しかも、似たような見た目の女性を本当に見かけた、って通報も相次いだの」

ハルカ「でもさ、それってただのデマってこと?」

ミヤコ「100%デマとは言い切れない部分もあるの。たとえば、1970年代の初めに“ある女性が整形手術に失敗して口が裂けた”という都市伝説の元ネタとされる記事が載った新聞があるとも言われてる。あるいは、もっと昔の“両口裂け”の刑罰や、口を裂かれた女性の怨霊譚なんかもベースになってる可能性があるわ」


歴史的・文化的な背景とのつながり


ハルカ「口裂け女って、昔話とか妖怪と関係あったりするの?」

ミヤコ「大アリよ。実は、口が裂けた女性の幽霊って、日本の昔話にいくつか登場してるの」

レイジ「え、そんな昔からいたのかよ…」

ミヤコ「たとえば“くちさけ女”に似た存在は江戸時代の黄表紙にも出てくるし、もっと古い時代にはさっきも言ったけど“両口裂け”という刑罰もあったの。人の顔を裂くっていう発想自体が、すごく原始的な恐怖を刺激するんでしょうね」

ハルカ「あたし思ったんだけど、なんか女の人の“美しさ”って、怖さと紙一重なんじゃないかなって」

ミヤコ「さすがハルカ、その通りよ。口裂け女は“美人であること”が前提。でなければ“きれい?”なんて聞かないもの。美しさへの執着とコンプレックス、社会的なプレッシャー、その裏にある『闇』が表面化してる、とも言えるのが口裂け女の都市伝説なのよ」


現代における口裂け女とその再解釈


ハルカ「でもさ、令和の今でも口裂け女って話題になるのはなんでだろ?」

ミヤコ「たぶん、“誰でもなりえる怖さ”を持ってるからじゃないかしら。正体が曖昧で、でも“どこにでもいるかも”って思える存在。SNSやYouTubeでも“目撃情報”とか“考察動画”が定期的に出てるでしょ」

レイジ「TikTokで“マスクの人が追ってきた”みたいな動画、結構バズってるの見た…」

ハルカ「それにさ、コロナのときにマスクが当たり前になって、“マスクしてる女=何か隠してる”って印象もまた強まったよね」

ミヤコ「そうね。そうやって、時代ごとに“口裂け女”は形を変えてるの。もしかするとこれからも、別の名前やスタイルで現れるかもしれないわ」


口裂け女はなぜ語り継がれるのか?


ハルカ「でもさ、結局なんでこんなに長く語られてんの?普通ならすぐ忘れられそうなのに」

ミヤコ「それは、“自分たちが安全かどうかを確かめたい”っていう心理があるからよ。“あの人、口裂け女かも”って思うことで、“自分はまだ普通の世界にいる”って安心したいのかもしれない」

レイジ「つまり、怖い話って、怖がることで安心できるってこと?」

ミヤコ「ある意味そうね。しかも、口裂け女には“誰でも被害者になりうる”っていうリアルさがある。だからこそ、ずっと語り継がれてるんだと思うわ」

ハルカ「あたし、口裂け女って“美”とか“常識”とか“日常の裏側”みたいなテーマが詰まってる存在なんじゃないかって思う」

ミヤコ「いい視点ね、ハルカ。それがわかってきたなら、あなたもすでに立派な“語り部”かもしれないわね」

レイジ「フラグみたいな言い方やめろって!めっちゃ怖いじゃねーか!」


まとめと、これからの都市伝説へのまなざし


ハルカ「うん、今日もめっちゃ面白かった!怖いけど深いし!」

ミヤコ「都市伝説っていうのは、時代の空気を映す鏡でもあるの。怖がるだけじゃなく、考えてみるともっと面白くなるわよ」

レイジ「でも…次はもうちょっと怖くないやつにしてくれよ…」

ハルカ「ダメだよ、レイくん!次は“八尺様”とか“猿夢”とかいく予定だもん!」

レイジ「まじかよおおおおお!!!」

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