【都】都市伝説: 犬鳴村
犬鳴村って、なんなの?都市伝説?本当の話?
ハルカ「レイくん、知ってる?『犬鳴村』っていうヤバい場所の話」
レイジ「うわ、もうやめてくれよ、ハルカ。あの名前だけで無理なんだけど。え、あそこって本当にあるの?」
ミヤコ「実在するのは『犬鳴トンネル』と『旧犬鳴トンネル』で、村としての『犬鳴村』は都市伝説なのよ。だけど、それが怖い理由にはいくつかのリアルな背景があるの」
ハルカ「えーっ、じゃあ犬鳴村ってウソなの?あたし信じてたんだけど」
ミヤコ「“村そのもの”は空想だけど、物語の根っこには現実が絡んでるの。だから完全な作り話とも言えないのよ」
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犬鳴村の伝説:入ったら出られない?
レイジ「オレが聞いたのは、犬鳴村に行こうとすると『この先、日本国憲法通用せず』って看板があるって話なんだけど、それガチなの?」
ミヤコ「それ、有名なフレーズね。でも、その看板は現実には確認されてないの。誰かが写真を合成したとか、観光客の噂話から広まった説が強いわね」
ハルカ「うわ、テンション上がるやつだねそれ!超B級ホラー映画っぽい!」
ミヤコ「伝説では、村は鎖国状態で、外から来た人間を拒絶する閉鎖社会。村人は異常な風習を守っていて、侵入者を捕らえて殺すとも言われてるの」
レイジ「え、じゃあ行ったらマジでやばいってこと?あ、でも村そのものは無いんだよな……」
ミヤコ「そう。でも、そう思わせる“舞台装置”が整ってるのが犬鳴のすごいところなの」
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現実の犬鳴トンネルとその周辺
ハルカ「で、実際にはどこにあるの?その犬鳴って」
ミヤコ「福岡県と宮若市の境にある山中よ。旧犬鳴トンネルっていう場所があって、そこがいちばん有名なの」
レイジ「そこが例の心霊スポットなんだよな……?行った人が携帯圏外になるとか、霊が出るとか……」
ミヤコ「そう。しかも、旧トンネルは今は通行禁止になってて、入り口も封鎖されてる。でも、肝試しやネットの噂で若者が無断で入ろうとして、トラブルになってるのよ」
ハルカ「じゃあ、怖いのは霊よりも人間の方かもね」
ミヤコ「実際そうなの。現地では地元の人が迷惑してるし、違法侵入も問題になってる」
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実際に起きた凄惨な事件と都市伝説の融合
レイジ「てかさ、都市伝説のくせに、なんであんなリアル感あるの?」
ミヤコ「それはね、1988年に実際に起きた事件が関係してるの」
ハルカ「え、なにそれ?マジなやつ?」
ミヤコ「1988年、旧犬鳴トンネルで男性が若者グループに監禁されて、灯油をかけられて焼き殺されたっていう凄惨な事件があったの」
レイジ「うわ……最悪じゃん……」
ミヤコ「それがネットで“犬鳴村の呪い”とか“犬鳴トンネルの闇”みたいに拡散されて、都市伝説と融合していったの。現実の悲劇が、怖い話に吸収されて、より深みを持ったってことね」
ハルカ「なるほどー……それなら信憑性も出ちゃうわけか」
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映画『犬鳴村』と都市伝説の再燃
ハルカ「そういえば、映画になってたよね?『犬鳴村』ってタイトルで」
ミヤコ「そう、2020年に清水崇監督が制作したホラー映画ね。『呪怨』の人」
レイジ「見た!怖かったけど、フィクションって思ってたわ」
ミヤコ「でもあの映画がまた“犬鳴村”って言葉をネットで再燃させたの。映画の内容はかなり脚色されてるけど、元の伝説のエッセンスは活かされてる」
ハルカ「つまり、都市伝説が映画になって、映画がまた都市伝説を強化した感じ?」
ミヤコ「その通り。メディアと怪談って、互いに影響し合うの。現代の口裂け女と似てるかもね」
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ネットと都市伝説の相性の良さ
レイジ「てか、オレ思うんだけど、ネットって都市伝説との相性よくない?」
ミヤコ「めちゃくちゃ良いのよ。SNSで誰かが『犬鳴村行ってきた』って写真を上げれば、事実かどうかより“怖そう”な雰囲気でバズる」
ハルカ「あたしもそういう動画見たことある!結局、行ってないのにタイトル詐欺とか多いけどね」
ミヤコ「でも、それでも“話題”になるのがポイント。真偽よりも“演出力”が評価される世界なのよ」
レイジ「それが現代の怪談のかたちか……」
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なぜ犬鳴村は消えないのか
ハルカ「でもさ、何十年も経ってるのに、なんで犬鳴村ってこんなに根強い人気あるの?」
ミヤコ「いくつか理由があるの。まず、日本の“村”っていう言葉が、どこか閉鎖的で、古くて、謎めいてる。そして、実際に“トンネル”や“封鎖された場所”っていう、行けそうで行けない舞台があるから、リアリティが強いの」
レイジ「しかも事件まであったしな……」
ミヤコ「それに加えて、噂をネットが拡散しやすくなって、定期的に映画とかで再ブームが起きる。だから忘れられないの」
ハルカ「うわー、じゃあ永遠に“最恐の村”だね」
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犬鳴村と現代社会の関係性
レイジ「ミヤコ、ふと思ったけど、こういう都市伝説って現代社会となんか関係あるのかな?」
ミヤコ「あると思うわ。都市伝説って、人々の“見えない不安”を形にする鏡みたいなもの。犬鳴村の場合は、“閉鎖された場所への恐怖”や“仲間外れになる不安”が投影されてるの」
ハルカ「あ、それわかる気がする。学校でもさ、なんとなく輪に入れない人って、周りから“見えない村”みたいな存在にされがちだよね」
ミヤコ「そういう社会的孤立とか、異質なものを排除しようとする心理が、こういう話に集約されるのよ」
レイジ「怖っ……なんか、ホラーじゃなくてリアルにくるやつ……」
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じゃあ、犬鳴村は本当にあるの?
ハルカ「で、結論。犬鳴村ってホントにあるの?ないの?はっきりして!」
ミヤコ「“村”としての実在は無いけど、都市伝説としては確実に“ある”わね。そして、それを信じる人がいて、語る人がいれば、存在してるのと同じなのよ」
レイジ「まあでも、オレには関係ねえ。聞きたくないし、絶対行かないし……怖すぎる……」
ハルカ「よし!じゃあ夏休みに旅行でみんなで行ってみようよ!」
レイジ「だから、いやだってばああああ!」
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