【都】都市伝説:赤い紙、青い紙

赤い紙、青い紙の真相


レイジ「なあ、今日の話って“赤い紙、青い紙”なんだろ? もう名前からしてヤバい気しかしないんだけど……」

ハルカ「うん、超有名な都市伝説だよね。学校のトイレとかでさ、“赤い紙がいい?青い紙がいい?”って聞かれるやつ!」

ミヤコ「その選択を間違えると、どっちにしても死ぬっていうパターンの話ね。昔から語り継がれてる、いわゆる“トイレの怪異”のひとつよ」


「赤い紙、青い紙」ってどんな話?


レイジ「ちょっと待って、オレ、その話、ちゃんと知らないかも。トイレで紙を選ばされるってどういうこと?」

ハルカ「ざっくり言うとね、学校とかの誰もいないトイレで用を足してると、突然どこからか“赤い紙が欲しいですか?青い紙が欲しいですか?”って声が聞こえるの」

ミヤコ「そして、どっちを選んでもひどい目にあうの。赤い紙を選ぶと、体中から血を流して殺される。青い紙を選ぶと、血の気が引いて真っ青になって窒息死する、っていうパターンが多いの」

レイジ「うわっ、選択肢の時点で終わってるじゃん……。どうすれば助かるのさ?」

ハルカ「実は“どっちも選ばない”ってのが正解パターンもあるよ。“いらない”って答えると声が消えて助かる、とか、“黄色い紙をください”って逆に変化球で返すと無事に出られるってバージョンもある」

ミヤコ「でも、それも都市によって設定が微妙に違うから、一概に“これが正解”とは言えないの。だからこそ怖いし、人によって語り方が違うのよ」


元ネタはいつから?時代とともに変化する怪談


レイジ「それってさ、いわゆる学校の怪談ってやつだろ? いつごろからある話なんだ?」

ミヤコ「一番古い記録は昭和30年代、つまり1950年代後半にはもう“赤い紙”の怪談があったって言われてるの」

ハルカ「えっ、そんなに昔からあるんだ!」

ミヤコ「うん。でも当時は“赤いマント”の怪人が学校に現れるってバージョンだったのよ。“赤い紙”になったのは、昭和から平成にかけての時代で、トイレという限定された空間に閉じ込められるパターンが増えたの」

レイジ「トイレって、なんか呪われた空間感あるもんな……閉鎖的だし、声が反響して不気味だし」

ハルカ「そうそう、昼でも電気が薄暗かったりして、なんか気配を感じやすい場所だし」

ミヤコ「心理的にも“無防備な状態”だからね。人は用を足してるとき、完全に無防備になる。そんなときに謎の声に話しかけられたら、そりゃ怖いに決まってるわよね」


色の意味――なぜ赤と青?心理と象徴の解釈


レイジ「でも、なんで赤と青なんだ?他の色じゃダメなのか?」

ミヤコ「それ、すごくいい視点よ。赤は“血”や“暴力”の象徴、青は“冷たさ”や“死”の象徴とされることが多いの」

ハルカ「しかも、赤=情熱・怒り、青=沈静・冷静、って意味もあるよね。だけどこの話じゃ、両方とも“死”に直結してる」

ミヤコ「そう。つまり、“どっちを選んでも極端な結末”ってことを象徴してるの。人間の選択肢が時として“間違い”しかないっていう恐怖を描いてるのね」

レイジ「でもさ、逆に言えば“選ばなければセーフ”って話は、なんか深いな……オレ、テストでも選択問題で迷う派だから、選ばない選択肢があるって安心する」

ハルカ「でも選ばなかったら落ちるよ?テストでは選ばないとダメ(笑)」

ミヤコ「でもね、実は“選ばないことこそが最も賢い選択”っていうメッセージを込めてると考える人もいるの。都市伝説って、ただの怖い話に見えて、実は深い教訓が込められてたりするのよ」


実際の事件との関連性?――犯罪と都市伝説の境界線


レイジ「でもさ、こんな怖い話があるってことは、もしかして現実に事件が起きたからじゃないの?」

ミヤコ「実は、“赤い紙”にまつわる実在の事件があるのよ。1950年代に、神奈川県の小学校で“赤いマントの男が現れた”っていう目撃談があって、当時すごく話題になったの」

ハルカ「え、それって都市伝説じゃなくてマジのやつ?」

ミヤコ「うん。その目撃談のあと、“赤い紙”の怪談が流行り始めたの。たとえば、東京都内の学校で“トイレの壁に赤い紙が貼ってあった”とか、“トイレに入ったら血まみれの紙が浮いてた”っていう話も報告されてる」

レイジ「怖すぎる……。それってイタズラじゃなくてガチの犯罪?」

ミヤコ「一部はイタズラや子供の想像だった可能性が高いけど、中には本当に不審者がトイレに潜んでいたって事件もあるの。昭和40年代には“女性用トイレに変質者が侵入する”っていう事件が複数件報告されてるわ」

ハルカ「それをきっかけに、“トイレには何かがいる”っていう不安が都市伝説になったのかもね」


海外の似た話――“赤いマント”と“スレンダーマン”


レイジ「でも、日本だけなの? こういうトイレの怪談ってさ」

ミヤコ「実は、海外にも似たような話があるの。たとえばヨーロッパでは“赤いマントの死神”っていう伝説があるし、アメリカでは“スレンダーマン”みたいな無表情で静かに迫ってくる存在がいる」

ハルカ「日本だと“赤い紙”って身近なアイテムだけど、海外だともっと抽象的な存在になることが多いよね」

ミヤコ「そうね。でもどの文化でも、“見えないところに潜んでいて、突然現れて命を奪う”っていう構造は共通してるの。だから“赤い紙、青い紙”も、日本人が持ってる“見えない恐怖”の象徴なのかもしれない」

レイジ「なんか、だんだん哲学的な話になってきたな……」


SNS時代の再ブーム――TikTokやYouTubeでの復活


ハルカ「最近またこの話、ちょっと流行ってるよ。TikTokとかで“赤い紙選んでみた”系のネタ動画がバズってたりして」

ミヤコ「ネットの発達で、昔の怪談が再発見される流れがあるのよ。“学校の怪談”とか“トイレの花子さん”とセットで紹介されることも多い」

レイジ「でもさ、それって子どもが面白半分で真似して、事件とか起きたらマズくない?」

ミヤコ「そのとおり。過去にも、都市伝説を信じた子どもたちが“赤い紙を仕込んで”騒ぎになった事件が実際にあったの。だから、都市伝説を知るときには“面白がるだけじゃなくて、背景や影響も考える”のが大切よ」

ハルカ「“怖いもの見たさ”って気持ちもわかるけど、それが誰かを傷つけたり、犯罪まがいのことになっちゃったら本末転倒だよね」


選択肢の罠――“問われること”自体が恐怖


レイジ「それにしてもさ、やっぱ一番ゾッとするのは、“どっちかを選べ”って迫られるところだよな」

ミヤコ「そう、それがこの話の核心よ。“選択肢”という形をとった強制。“選べ”って言われると、人はどうしても答えようとしちゃうの」

ハルカ「たしかに、突然選択を迫られるって、すごくストレスだもんね。特に怖い状況下だと冷静に判断できないし」

ミヤコ「そして、どちらを選んでも不幸になるという理不尽。それはある意味で、社会や人生のメタファーなのかもしれないわ。“何を選んでも納得できない”っていう恐怖は、大人になるとよく味わうものよ」

レイジ「やめて、リアルすぎて余計怖くなってきた……」


まとめ――“赤い紙、青い紙”が問いかけるもの


ハルカ「こうして見ると、“赤い紙、青い紙”ってただの怪談じゃなくて、選択や社会の理不尽さ、無防備な場所への不安とか、いろんなテーマが詰まってるんだね」

ミヤコ「そう。怖い話には、怖がらせるだけじゃなくて、“人間ってどんなときに恐怖を感じるのか”っていう深い洞察が込められてるの」

レイジ「オレ、もう学校のトイレ行けない……」

ハルカ「大丈夫だよ、レイくん。紙を選ばなければセーフだもん!」

ミヤコ「でもね、本当に声が聞こえたら、そのときはもう……手遅れかもね」

レイジ「やめろーーーーーーっ!!!」

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